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回顧2020年 上越タウンジャーナル記者トーク(2)

2か月前

今年1年を振り返る記者トークの前日からの続きです。(記事中で色の変わった文字をクリックすると、記事が別ウインドウで開きます)

コロナ倒産に新規大型出店

記者A 今年、新型コロナが経済に与えた影響は計り知れない。一方で、7月20日オープンの「無印良品 直江津」は久しぶりの大型出店だった。無印良品としては世界最大級の店舗だ。

7月にオープンした「無印良品 直江津」
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記者B 売り場面積が広大なのでオープン初日でも客が密集している感じはそれほどなかったが、運営する良品計画によれば、8月上旬時点の売り上げは旗艦店の銀座店に次ぐ世界2位、9月単月では世界5位の売り上げだったと聞く。

記者A オープン前から直江津の朝市に出店していたけど、8月からは移動販売バスを運行し、上越や妙高の中山間地を中心に雪の日も回っている。新型コロナや降雪で遠出を控える人にとってはありがたいサービスだろう。

新型コロナの影響で倒産や撤退

記者C 3月には上越市東本町1の衣料品卸売業高倉商事が新型コロナ関連として県内初の倒産。4月には仲町4のタカダキャッスルホテル、6月には大潟区の鵜の浜ニューホテルが営業をやめた。いずれも新型コロナの影響が原因で、観光業や飲食業への影響が大きかったが、ほかの業種にも広がっている。

記者B 1895年創業の老舗料亭「やすね」(上越市仲町2)は、新型コロナの影響で3月15日から閉店したままだ。従業員の一部は解雇され、宴会やビアガーデン、結婚式などができない休業状態が続いている。

記者A グループ企業が東京で展開している「上越やすだ」は営業を継続しており、人気ドラマ「半沢直樹」で毎回のように登場する割烹が「上越やすだ」の実名で出ていて話題になった。

記者C 一番ダメージが大きかったのが、セルフ方式のバイキングレストランかな。「すたみな太郎上越店」(上越市加賀町)は、4月24日から営業自粛をし、そのまま閉店となった。「神戸クックワールドビュッフェ上越店」も同様で、8月30日で閉店した。

閉店した「いきなり!ステーキ」直江津店
いきなりステーキ

記者A 「いきなり!ステーキ」は昨年末に不採算店舗の大量閉店を発表しており、コロナの影響だけではない。上越市下門前の直江津店は、コロナの影響から5月1日に張り紙を掲示して臨時休業したたま復活しなかった。

記者B スポーツクラブも大きな影響を受けた。上越地方のスポーツクラブの草分けで、1989年9月開店という30年以上の歴史を持つ老舗が今年いっぱいで閉店する。途中で運営会社が倒産するなどの危機を乗り越え、営業を続けてきただけに残念だ。

バロー撤退

記者B スーパーのバローは、「バロー上越モール」(とよば)内の上越店が4月12日、下門前店(下門前)と上越寺店(寺)が4月5日に閉店して、バローは県内から撤退した。下門前店、寺店は6月に食品スーパーのイオンとしてオープンしたが、とよばの上越モールは空いたままだ。

撤退したバロー
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記者C 上越モールについては、バローの跡に来春あたり県外本社のディスカウントスーパーが出店するといううわさもあり、近く動きがあるかもしれない。

記者B このほか、4月に上越地方で1店だけ妙高市で営業していた洋菓子チェーンの「不二家新井店」が閉店し、一時、上越と妙高で3店あった不二家は上越地方から姿を消し、7月には妙高市で唯一の大型書店だった栗原5の「文教堂書店新井店」が閉店した。

記者A 新型コロナの影響とは直接関係ないようだが、2月に上越地域をエリアとする月刊タウン情報誌「ジャックランド」が廃刊し、31年の歴史に幕を下ろした。

記者B 紙媒体はただでさえ先行きが厳しい上、新型コロナの感染予防対策で美容院や医院などでは待合室などに雑誌を置くのやめた。地域の情報誌がなくなるのはさみしいが、その辺を見据えての経営判断だったのかもしれない。

記者C 新型コロナの影響については、話し始めたらきりがないほど広い業種に及んでいる。5月には、地域の中小事業者ら有志が上越中小零細事業者新連盟を設立した。その後は粗利補償や持続化給付金の再給付などの政策提言をまとめ、12月28日には地元選出の現職国会議員、高鳥修一氏に面会し直接提言書を手渡した。

記者A 売上が激減してどうにもならない事業者が苦しい中、こうした直接的な動きに出ざるを得ないというのが今のコロナ禍だ。

3セクも厳しく

記者B 新型コロナで民間も厳しいが、公共セクターも厳しい。3セクについては市が減収補填を行ってきたが、いつまでもというわけにはいかない。スキー場や温泉などからなる「雪だるま高原」を運営していたキューピットバレイが3月に業績悪化を理由に解散した。

記者A 幸い5月には新たな運営会社(指定管理者)がスマイルリゾート(本社、湯沢町)に決まり、今冬も無事スキー場がオープンした。キューピットバレイは同市出資の第3セクター、Jホールディングス傘下の会社だった。

記者B 上越市にはほかにも3セクJホールディングス傘下の会社がある。来年以降、今回のように手を挙げてくれる民間企業に事業を売却するなどの動きがもっと出てくるだろう。

トキ鉄

記者A 3セクと言えば、昨年9月に就任したえちごトキめき鉄道の鳥塚亮社長は、観光用の蒸気機関車(SL)D51の導入 や、線路の敷石を缶詰にして売り出す など今年も次々とアイデア企画を打ち出した。

トキ鉄が売っていた石の缶詰
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記者B 線路の石は拾えば元はタダ。丸儲けになる(笑)。

記者C 丸儲けと言っても、事業規模から見るとたかが知れている。3セク鉄道は構造的に赤字体質な上、新型コロナで観光需要も先が見えず、トキ鉄を取り巻く状況はますます厳しい。

記者A 営業運行は無理らしいが、SLの「デゴイチ」に期待する声は大きい。お披露目イベントの参加者募集には定員の約8倍の申し込みがあったとか。トキ鉄は来年春から有料で体験乗車などができる「直江津レールパーク」を開設する考えだ。鳥塚社長も「2年目は具体的な結果を出していきたい」と言っているし、アイデアを結果に変える卓越した手腕に期待したい。

<つづく>

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