高田城址公園のハスを食害から守る 害虫誘引するボート設置
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7月16日から開かれる「第43回高田城址公園観蓮会」(〜8月21日)を前に2022年6月20日、ハスの害虫対策が行われた。中性洗剤と水をためた黄色い「ボート」を外堀に設置し、黄色に寄ってくる習性の虫を捕獲する狙い。
黄色いソリ4台を1列につないだ「ボート」に洗剤と水を入れて西堀に浮かべた
同公園のハスは、約19haにおよぶ外堀のほぼ全域を埋め尽くしており、その規模や美しさは“東洋一”ともうたわれている。
赤い西堀橋が絵になり写真スポットとしても人気の西堀では、生育不良が見られることから毎年さまざまな対策を行っている。ボートの設置は、ハスの地下茎や根を食べるイネネクイハムシの幼虫対策。成虫の黄色に寄ってくる習性を利用し、黄色のボートで誘引、捕獲し、幼虫の増加を防ぐもので、2004年から毎年ハスの茎が伸び始める時期に実施している。
この日は市職員とシルバー人材センター会員の計10人が作業に当たった。生育不良が見られる西堀外側の通り沿い、西堀と北堀の計25か所に設置。なるべく堀の中央までのびるよう、洗剤と水を入れた児童用ソリ4台を縦1列にロープでつないで「ボート」として堀に浮かべ、流されないようロープを岸に固定した。観蓮会が始まるまでの期間設置し、必要に応じて水の入れ替えなどを行うという。このほか、ハスを食害するアメリカザリガニとカメを捕獲するための籠も5月から設置している。
公園管理人の宮崎直樹さんによると、生育状況は「例年通り。(西堀外側の通り沿いは)今年も隙間が出来ていて良くはない」としながら、「対策の効果はすぐには出ない。観蓮会にはたくさんの方が来られるので、喜んでもらえるよう育ちが良くなれば」と話していた。
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